代表:田中 勇毅(言語聴覚士)
1. 母子寮で感じた「福祉」の原点
私は言語聴覚士になる前はもともと母子寮で働いていました。母子寮とは児童福祉法に基づいて配偶者のいない女性やその子どもを入所させて保護し、自立を促す施設です。正式には「母子生活支援施設」と呼ばれています。そこでは、支援を必要とする子どもや保護者の方々と日々関わってきました。母子寮で学んだのは、「子どもの環境」や「大人の関わり方」が大きく未来を左右するということでした。福祉の視点をさらに深めたいと思い、言語聴覚士としての道を選んだのも、この経験がきっかけでした。
2. 病院勤務で出会った“発達障害”の後輩
病院で言語聴覚士として働き始めて5年ほど経った頃、私はある後輩の育成を任されました。しかし、どうも話がかみ合わずミスが多い。仕事にも支障をきたし始めたため、話を重ね受診を勧めると、後輩には発達障害の診断が下りました。
「自分が何者かはっきりして気持ちがスッキリした」と話す後輩を見て、私は「大人になってから判明するくらいの軽度な発達障害や、グレーゾーンの人でも、こんなにも生きづらさを抱えることになるのか」と衝撃を受けたのです。
3. グレーゾーンの子どもたちを支える理由
その経験が、放課後等デイサービスを開業する大きな後押しとなりました。「子どものうちから特性に気づき、必要なサポートを受けられれば、もっと生きやすい人生を歩めるのではないか」――そう確信したからです。
現代は診断がつかない“グレーゾーン”と呼ばれるお子さんが多く、特にサポートを受けづらい状況が続いています。そこでグレーゾーンのお子さんを中心に、早期にケアし、自信を持って生きていける土台づくりの支援、つまり生きる力をつけるお手伝いをするのが〈みつは〉の使命だと考えています。
4. “先を見据えた療育”へのこだわり
私は言語聴覚士として、スタッフと共に生活力やコミュニケーション力を高める“先を見据えた療育”を行っています。楽しむことはもちろん大切ですが、ただお子さんが楽しむことだけに特化したアトラクション的なイベントに終始するのではなく、日々の関わりを通じて子どもたちの将来につながるスキルをコツコツ育むことが大切だと感じています。
5. スタッフこそ、私たちの“原動力”
そして、何よりもこの事業で最も大切なのは、現場で働くスタッフの存在です。子どもたちや保護者に最も近い場所で支えになってくれるのが、スタッフ一人ひとりの力だからこそ、スタッフがより働きやすい環境を整えることが、私自身が担う最も重要な仕事だと考えています。
6. あなたと一緒に創る“子どもの未来”
もし「グレーゾーンのお子さんの力になりたい」「子どもの成長を支えたい」という思いがあれば、ぜひ私たちの仲間になってください。子どもたちの“できる”を増やし、“未来の生きやすさ”を育むこの仕事は、関わる大人自身も多くの学びとやりがいを得られるはずです。
ぜひ一緒に、子どもたちが笑顔で未来を描ける環境をつくり上げましょう。